2025年4月ゲーム開発月報
最後のプレイテスト
4月の上旬にSNSの力でプレイテスター11人を集めた。無償でやってくれる方もいたけど、『ノアのジレンマ』をクリアするには10時間以上かかってもおかしくないので、能力範囲内でメリットと現金報酬を提供した。4月中旬にプレイテストが正式に始め、それからは半月に渡った強度の高い不具合修正と改善のサイクルだった。
その中、あるプレイテスターのフィードバックを受けて、もう完成したつもりのゲームに僕はまた、大きめな完全新規フィーチャーを入れてしまった。普通には、ゲームが発売前の終盤まできたら、新しい内容を追加するのはあまりにもリスクが高いから、内容をカットすることだけが許される。一人で作っているからこういうことができたと思うし、発売延期の覚悟でやっていた。幸い、そのフィーチャーは予想よりもスムーズに実装され、5月発売は相変わらず間に合うはずだ。
そこまでのリスクを背負っても入れたいほど重要なフィーチャー、なぜ今まで気付いてなかった?と僕も知りたいが、とにかくちゃんとリアルなプレイヤーを招いてプレイテストをやってよかった。正直、公開プレイテストの準備と対応が面倒だと思って、内輪のQAだけで済ませてもいいかなと躊躇はしていた。今考えるとこういう規模のゲームは公開プレイテストが絶対必要だ。嫌でもやれと未来の自分に言い続けたい。
プレイテストはまだ終わっていないが、もうこれ以上新しいものを入れないと決めた。これを決めないと発売日も何も決められないので、腹をくくって決めた。完璧なゲームは存在しない、自分が満足できた作りになったゲームなら存在する。この一ヶ月の苦労で『ノアのジレンマ』はようやくその状態になった。
図書館がいい
在宅ワークあるあるだと思うが、他人の目がないとさぼりがちなので、3月までは家のほかにカフェを主な拠点として作業を進めていたが、4月はカフェの代わりに家の近くにある市民図書館に行くことになった。前から気になっている場所で、実際に行ってみたら環境がとても静かで綺麗で、参考資料も簡単に調べられるし、wifiも完備されており、こんな素敵な場所を無料で使えるとは……住民税を払った甲斐を実感できた。唯一の欠点は週末は夜6時までということで、週末の作業はまだカフェのほうに行っている。
作業だけでなく、本を読みたい時にも図書館で読みたいなと思った。周りに本を読んでいる人がたくさんいると、自然に読みやすい状態になるよね。誘惑だらけの家よりページがずっと進める。これからは次の新作のアイデア探しや資料調べもあるので、どんどん図書館の住人に化けていくと思う。そういう図書館に浸れる時間、今もう楽しみで仕方がない。
目標の振り返りとこれから
毎月これをここでやっているわけではないが、先月の目標は結構重要で、一個ずつチェックしてみよう:
- QA(不具合修正とバランス調整)を最優先に終わらせる
- テストプレイのおかげでほぼ終わった
- Steamにて自分が設計した30個のアチーブメントを全部取る
- 30→32個になったけど、『ノアのジレンマ』を12回クリアすることで全部取った。難しかったけど達成感はすごかった。プレイヤーにも味わってほしい
- できるだけ多くのSNSで宣伝活動をする
- テストプレイだけで精一杯で、全然できてない。でも5月はやらざるを得ない
- Steam発売の時に流れるプレイ映像を撮る
- やめた。Steamストアページで流れる映像、普段から自分も全然見ようとしないから、意味が少ないと思った
- リリーストレーラーを作る
- 正式公開トレーラーの出来が良くて、それに新しいフィーチャーの画面と発売日を追加するだけで出来上がり
- リリース日を決める
- ついに決めた。5月の上旬に発表する予定!
これからはシンプルに、残りのテストプレイを終わらせて、プレスリリースを送って、宣伝活動をして(5/4に東京ゲームダンジョン8に出展して)、リリースに迎える。何も期待しない、そのほうがメンタルが持つ。来月のこの頃はもうこの2作目の結果をある程度分かったと思う。どうなるんだろうね。それではまた来月。
GP
2025.5.1